台湾文化志・復刻版・3冊/伊能嘉矩/柳田国男序文/台湾島の文化史に関する空前の研究でありこの研究を凌駕するものがほとんど出ていない

商品説明
台湾文化志・復刻版・3冊/伊能嘉矩/柳田国男序文/台湾島の文化史に関する空前の研究でありこの研究を凌駕するものがほとんど出ていない

台湾文化志・復刻版・上中下3冊でまとめてみました。昭和40年- 957P ゆうメール・レターパック規格外 部数は少なそうです。資料用にもいかがでしょうか。

小社は、大正八年創業以来、広く文化諸科学の領域において当時の日本の最高水準に属する学術書を数多く刊行してまいりました。就中、松岡静雄『日本古語大辞典』全二巻、同『新篇日本語辞典』、小倉進平『朝鮮語学史』、田保橋潔 『近代日本外国関係史』、 小野武夫『徳川時代百姓一揆叢談』 全二冊、箭内亙『蒙古史研究』、 伊能嘉矩『台湾文化志」全三巻等は、その後永く学界に稗益して来たことと思います。

ここに復刊されます『台湾文化志』の著者、伊能嘉矩先生は、門生板沢武雄先生の詳細な「伊能先生小伝」(別掲) にもありますように、日清戦争の結果日本の領有に帰した台湾島の「地理・歴史および人類の蘭明が未だ甚だ至らざ るものがあった」ことを考えられて、明治二十八年十一月、その研究のために決然台湾に渡航され、同三十八年まで の十年間、現地において調査研究を重ねられ、やがてその魔大な資料を携えて郷里岩手県遠野町(現在、遠野市)に帰 省され、爾来大正十四年九月同地で歿くなられるまで、 この『台湾文化志』の編纂に精進されました。

しかし、この貴重な研究も、著者の御生前にはついに上枠を見るにいたらず、板沢武雄先生、小長谷達吉先生など の伊能門下の方々の並々ならぬ御努力によって昭和三年、ようやく刊行されるにいたったもののようであります。


こうして刊行された本書が、台湾島の文化史にかんする空前の研究であることについて、そしてその後四十年近くを経た今日にいたるまでこの研究を凌駕するものがほとんど出ていないことについても、異論を唱える人は少ないでありましょう。そして著者のこのライフワークの出版という難事業の完遂が、広く斯学界から歓迎され、半世紀に近い歳月におよんで人類学や民俗学の領域において一つの貢献をしたということで僅かに酬いられていると思うのでりますが、この貴重な研究もその後、特に過般の戦禍などのために、市場や図書館や研究家の書架から姿を消して
り、復刊を要求される声がようやく高まっております。

そこで小社はこのたび、学術書の出版に伴なう困難を排し、少部数に限定して、復刻刊行することに決しました。印刷、造本等には現在の技術で可能な限りの配慮をいたしま た。いまここに上巻をお届けいたしますが、中巻および下巻もすでに印刷を進めておりますから、引き続き刊行さ ます。読者諸賢の御支援を切にお願いいたします。

伊能嘉矩
経歴明治18年二松学舎に入り、19歳で「日本維新外史」を執筆。19年岩手師範に入学、3年で寄宿舎騒動の主謀者として追放された。上京して東京毎日新聞社入社、次いで東京教育社に転じ、26年坪井正五郎について人類学を研究。28年台湾に渡航、総督府民法局に勤め、台湾の政治、経済、民俗、言語などを研究。なかでも住民の種族的分類は学界で評価され、坪井・東京人類学会会長から表彰された。在台10年、のち官を辞して著述に専念。著書に「台湾蕃政志」「台湾文化志」(全3巻)「台湾に於ける西班牙人」「領台十年史」「伊能嘉矩の台湾踏査日記」「遠野史叢」「遠野方言集」などがある。

お好きな方、お探しの方いかがでしょう。

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